2013年07月01日

マリーザモンチのNY公演がニューヨークタイムズで絶賛される

先週の水曜、ニューヨーク・ブロードウェイのビーコン・シアターにて行われたマリーザ・モンチ(Marisa Monte)のライブが、翌日のニューヨーク・タイムズにて賞賛の批評を受けたそうです。

ロンドン五輪の閉会式で次回リオ・デ・ジャネイロへのバトンタッチ役としてブラジル代表パフォーマンスの一角を担い、今やインターナショナルな人気を獲得しているマリーザ・モンチですから、ブロードウェイでショーを行う事自体はそれほど不思議でもないですが、このニューヨークタイムズの記事ではマリーザの美声と音楽性の高さを賞賛すると同時に、先週ブラジル全土を席巻し今もまだ熱が冷めやらない"政治腐敗他に抗議する市民デモ"に関してマリーザが述べた言葉についても言及があって、その事がブラジルのニュースサイトの話題になっていました。一部抜粋してみます。

"Marisa Monte fala dos protestos brasileiros durante show em NY"
"マリーザ・モンチ、NYのライブでブラジルのデモについて語る"

オ・グローボの引用元記事
先日の水曜にマリーザ・モンチのライブを見るためビーコン・シアターにつめかけた観客達は、ブラジルにおける抗議活動について支持を表明する場面に立ち会う事となった。

ニューヨーク・タイムズの批評においてジョン・ペアレーズ(John Pareles, NY Times 紙のポピュラー音楽評論担当)は、マリーザはブラジルで最近起きている事について何度か話したと述べている。

"先週、私はブラジルに居ることが出来てとても幸せだったわ"と、彼女はブラジル各都市を席巻した抗議デモのことについて語った。"ブラジルのデモクラシーの新たな形を示唆する可能性のある何かを見ることが出来たんだもの"

彼女はそこでフレーズをある曲の演奏へと繋いだ。何度も共作しているアルナルド・アントゥーネス(Arnaldo Antunes)と12月に作曲した新曲である。

ジョン・ペアレーズによれば、この新曲"Dizem(Quem me dera)"は、ビートルズ後期のタッチを含んだ進歩と希望のユートピアのヴィジョンについて述べた歌だという。その歌詞は"私達には暴力を終らせるための知性がある"と述べ、また別のパートでは"私達はもっとできる、って言う/新たな星々に出会い/子供達をつくるため/もう恐れる事も無い、そんなだったらなあ"と歌っている。

ジョン・ペアレーズはマリーザ・モンチを"ブラジル音楽における最も美しい声の一人"と北アメリカの観客へ向けて紹介している。評論の全文はこちら(英文)で読むことができる。

日本のテレビ等でチョロッと流れた報道映像ですと、何か街中全部が暴動でムチャクチャになってたようなイメージがあるかもしれませんが、デモに参加した何百万という市民の大多数は普通に抗議デモの行進を行なっていたわけで、当たり前ですが破壊行動やらドサクサに紛れてドロボーを働く輩を支持している人は、マトモな人にはおりません。

ブラジルでは重税の割にちっとも公共サービスが良くならず政治も腐敗だらけ、という悪癖が惰性のように続いていて、「そろそろエエ加減にせいよ!」という国民の怒りが爆発したのが今回の抗議デモの大きな側面であり(ひとつには初動で警察筋がいきなり高圧的な制圧行動に出てしまい、それがテレビなどの報道で流れたため一気に火をつけてしまった、とも)、破壊行動はダメだけど抗議行動自体は民主主義として当然の権利であり「やっとブラジルが目覚めた」と支持を表明している人は多い模様です。

ちなみに、今回の国民の抗議行動に恐れをなした?のか、つい最近、PEC37という今回の抗議活動で批判の対象の一つとなっていた法案を議会が圧倒的多数で否決する結果がでています。これについての日本語の記事があるので、PEC37って何やねん?という人も含めて興味ある方はご覧ください(記事中でてくる"聖市"とはサンパウロ市の事です)。

"国民の声が議会を動かす=下院がPEC37否決=両院で審議の加速化約束=大統領は制憲議会諦める"
ニッケイ新聞(←日経ではナイ)の参考記事リンク

.


posted by blogsapo at 03:26 | Comment(0) | TrackBack(0) | ブラジル時事 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2013年06月19日

ブラジル各地での大規模協調デモについて

この件についてちょっとエントリ起こそうかと思ったのですが、私のような半可通のテキトー記事より、ブラジル在住のこちらの方のブログできっちりと正確なパースペクティブで、まとめておられますので、こちらを是非ごらんください。

"コンフェデ杯の影にもう一つのブラジル"
Caiu o mico さんのBLOG記事へのリンク

上の記事を読んでいただければお分りかと思いますが、このデモは直接的にはバスの運賃値上げに抗議する内容であり、その流れで慢性的に続く市民サービスの不足とブラジル政府の汚職・腐敗に抗議するものであって、一部新聞見だしにあるような「ワールドカップ抗議デモ」ではありませんが、"ワールドカップにお金を注ぎ込むくらいなら市民サービスを充実しろ!"ということでW杯も槍玉に挙げられているという訳です。

ちなみにブラジル国外でもデモを行なう動きがあり、日本でも今週土曜あたりに名古屋等でデモが行なわれる可能性があるそうです。

USA/ボストン、アイルランド/ダブリン、ポルトガル/リスボン、ロンドン、カナダ他で行なわれたデモの様子の写真(GLOBO サイト)

日本では本国ブラジルのような混乱はないと思いますが、こういう場合デモ本来の意図を離れて過剰な行動が行なわれるケースもありますので近隣の方は念のため注意しておくほうがよいかもしれません。
posted by blogsapo at 18:45 | Comment(0) | TrackBack(0) | ブラジル時事 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2013年06月15日

MP3/CD/レコード、音質が良いとブラジル人ミュージシャンが判断したのは?

今は mp3 を始め様々なフォーマットのデジタル音楽データを掌に乗るデバイス上で気軽にチョイスして再生できる本当に便利な時代になりましたが、利便性はともかく音質の評価にかんしては主観に頼らざるを得ない、従って個人の好みで左右されやすいというオーディオ特有の問題があるため、単純に『良い性能、良い技術』イコール『最良の音質』とは必ずしもならないのは、この方面に興味ある人の共通認識でしょう。

一般には、レコードやカセットテープのようなアナログよりもCDを始めとするデジタルフォーマットの方が音質が良く、デジタルでもmp3のような非可逆圧縮フォーマットの場合は圧縮率に依存するがおおよそ、アナログより良いがCDや可逆圧縮フォーマットよりは劣る、と考えられています。ただ、レコードにはレコード特有の性質(ジャケのような見た目や手触りのようなものも含む)があるので、今でもレコードが一番好きという音楽マニアの人も少なくありません。

イギリスのロックバンド、ザ・ローリング・ストーズのキース・リチャーズは、"MP3の音質には音楽ファンとして騙されているような気になる"と語り、本人は iPod のような携帯オーディオは持っていないことを明かしたそうですが、その話題を引用してブラジルのフォーリャ紙(Folha De S.Paulo)がちょっと面白い企画を記事にしていましたので、一部翻訳してご紹介します。

"Músicos elegem CD como melhor formato"
"ミュージシャン達はCDを最良のフォーマットとして選択"

FOLHA ONLINE の引用元記事
        :
「iPodは持ってないよ。今でもCDや本物のレコードを使ってる。たまにカセットテープとかね。良い音がするし、デジタルよりずっと良く聴こえるね」とキース・リチャーズは音楽関連誌に語った。

本当にそうなのか検証の試みのひとつとして、我々フォーリャは全く異なる世代・音楽スタイルを持つミュージシャンに集まってもらい、3つのフォーマット、すなわちレコード/CD/MP3の違いについてブラインド・テストを行なってみた。

ジョアン・マルセロ・ボスコリ(João Marcello Boscoli)のトラマ・スタジオ(Trama)での会合に参加して頂いたのは、クラシック指揮者ジョアン・カルロス・マルチンス(João Carlos Martins)、ロックバンドIRA!の元ボーカリストのナジ(Nasi)、そしてラッパーのハエウ(Rael da Rima)である。

オーディオ装置に背中を向いて3種類のメディアの音を聴いてもらい、それぞれどのフォーマットであるかを当ててもらう。

使用した音源は、カエターノ・ヴェローゾが1972年に出したアルバム、トランザ("Transa")から"You Don't Know Me"のトラックである。

再生した順序は MP3、レコード、CD の順であった。ナジとハエウは順序を正しく言い当てたが、ジョアン・カルロス・マルチンスは MP3 と CD を取り違えてしまった。

"もし MP3 が一番モダンなフォーマットなんだとしたら、私はCDのままでいいかな。CD の音が最も低音も高音も良くバランスの取れた音だったよ"とマエストロ・ジョアンは述べた。

ナジにとっては、低音のクオリティにおいてレコードとCDが最善と聴こえたようだ。"レコードの音をデジタル化したものはクオリティが劣る、というのが評価だ"と、ロックミュージシャンの彼はコメントした。彼の意見では、レコードからCDに移るときにいくらかのクオリティの低下があった、という。"でもね mp3 もだいぶ良くなってきてはいるんだ"

ハエウは MP3 に熱狂的に慣れ親しんでいるようだ。"MP3はそもそも軽量でファイルとして共有するのに向いているものとして出て来たんだよね。僕は MP3 がなくちゃ生活できないし、もちろん CD や レコードをディスってるわけじゃなくてそれはクオリティはすごく良いんだけど、だからと言って何でもかんでも物理フォーマットで持ってるってわけにはいかないからね"と、ハエウ。

ここで出てきたトラーマ(Trama)というスタジオの名前はブラジル音楽ファンだったらご存知の方も多いと思いますが、この名前は音楽レーベルでもあるんですけども、かのエリス・レジーナのために1975年にエリスの弟ホジェーリオ、当時の夫セーザル・カマルゴ・マリアーノ、弁護士らの共同経営の形で立ち上げた会社で、現在は1人目の夫ロナルド・ボスコリとの間の息子ジョアン・マルセロ・ボスコリと弁護士らの共同経営のレーベルです。

元記事の真ん中らへんに3人の顔写真付きでそれぞれのフォーマットについてのコメントの詳細が述べられていますが、それを見ますと実は3人の意見に大きな違いはなく、レコードは高音域のクオリティに優れ、MP3は音質の劣化がある、そしてCDは最も全体的にバランスよく纏まっている、と一様に述べています(なので結論としてはCDがバランス的に最良というのが一致した意見)。

マエストロ・ジョアン・カルロス・マルチンスは取り違えてしまいましたが、聴き取りに失敗したわけではなく単に MP3 というものに慣れておらず「最新テクノロジーは一番音が良いはず」という思いこみによる間違いのようです。

ラッパーのハエウさんについて検索しててこんな動画があったんで、何ですかこのハデハデな Windows のロゴは??と思って調べてみますと、この"Estúdio Windows"(ウィンドウズ・スタジオ)というのは何とマイクロソフト(のおそらくブラジル支部)と先に述べたトラマがコラボして作ったインターネット放送およびオンライン音楽サービスで、それのインターネット投票で一位を獲得したのがこのハエウさんだそうです(関連記事はこちら)。

一位とるだけあってラッパーであってもサウンド的にはやっぱりMPB的なナニかを秘めていて、これなんかもなかなか良い感じではないですか?

で、この"Estúdio Windows"ですが、ひょっとして知らなかっただけで日本や本国USAでもマイクロソフトが音楽レーベルとコラボしてこういうことやってるのだろうか?と思い"Windows Studio"などの検索ワードでひっかけてみましたが、出てくるのは有名なアプリ開発環境の"Visual Studio"のことばかりでソレっぽいものは見あたらないようです。マイクロソフトが資金的なバックアップをしてるけど企画は完全にトラマ側だったりするのかもしれませんね。

というのも実はトラマ・レーベルは早くからオンライン・ミュージックサービスに着目していて2004年よりトラマ・ヴィルトアウ(Trama Virtual)というブラジルのインデペンデント・ミュージシャン向けの音楽公開サイト・サービスを長らく手掛けていました。

ちょっと前のマイスペースだとか今のサウンドクラウドみたいなサービスをブラジル国内向けでやっていたわけなんですね。しかもサイトの企画とオーナがトラマ・レーベルなので、たんにネット上のサービスを提供するだけでなく、ライブやフェスタのような実際に人がステージで演奏する事にも積極的にサポートしていくようなサービスでもあったようです。最初の3ヶ月で600人くらいのユーザーを獲得してスタートした Trama Virtual は2008年には7万人のアーティストを抱えるまでに成長したのですがその後伸び悩み、今年の3月末でついにサービスを終了してしまいました。

そのサービス終了を惜しみつつ歴史を振り返るエスタード・デ・サンパウロのブログ記事がここありますが、記事の後半にこの Trama Virtual のユーザーだったアーティスト達のYoutube動画がありますので興味ある方はごらんになって下さい。
posted by blogsapo at 03:58 | Comment(0) | TrackBack(0) | ブラジル時事 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2013年02月10日

ブラジル・カーニバルのモバイルアプリなんてものがあった

さてさて今現在ブラジルではサンバ・カーニバル開催の真っ最中ですが、ここ日本はこの冬いちばん寒いのではないかという毎日です。

せめてこたつでミカンでも食べながらブラジルのニュースサイトを覗き見することでカーニバルの雰囲気をちょっとだけ味わうことにしますか‥。

グローボのカーニバル特集ページはこちら→http://g1.globo.com/carnaval/2013/
フォーリャのカーニバル特集ページはこちら→http://www1.folha.uol.com.br/especial/2013/carnaval/

で、グローボのカーニバル特集ページをみてたらこんなのを見つけました。

"Aplicativo Globeleza mostra blocos e escolas de samba mais próximos"
『近場のサンバのエスコーラとブロッコを教えてくれる Globeleza アプリ』

アプリ紹介ページへのリンク

このアプリはグローボTV局が開発したAndroidおよびiPhoneアプリで、リオ・デ・ジャネイロ、サン・パウロ、レシフェ、オリンダの各地で行われるサンバイベントの日付や場所の情報を確認できるアプリだそうです。

ページの下のほうにシンプルな動画によるアプリ紹介もあって、言葉がわからなくてもどんな風に使うかなんとなく理解できると思います。

ちなみにアプリはこちらからDLできます。ためしに Android Walkman Z にインストールしてみましたがちゃんと動作しました。まァ、近場にエスコーラもブロッコもありませんし、動いたからだからどないやねん、って話ですが‥

グローボはモバイル対応がすごく早くて iPhone とか Android とか出てくる前から既に携帯用のページがあったりと、ネットやコンピューターに関する嗅覚は鋭いようです。

しかもモバイルアプリだけでは飽き足らず、こんなブラウザのFlashアプリまで提供してました。

"Globeleze-se"(「Globbelezaしてね」ぐらいの意味)
リンク(Flashが動作するブラウザで遊べます)

ロードにちょっと時間かかりますが、しばらくするとタイトル画面になりますので右下の "Monte sua vinheta da.."(アナタを着飾ろう..)をクリックするとメイン画面になります。

globeleza-se-ss.jpg

なななななァんじゃこりゃーーーーーー、と夜中にもかかわらず声を上げてしまいましたが、見た目のインパクトに反して(?)これけっこうよくできてます。

左右に並ぶアイコンを適当にクリックしたらだいたいわかると思いますが、髪型やら体系やら体のペイントやら靴やら選んで自分のアバターをつくるアプリです。

めんどくさい人向けに、右下の "mixer" を選ぶとランダムで適当につくってくれます。あと顔はデフォルトでグローボ局のカーニバル用アイキャッチのダンサーAline Pradoの顔を選択できますが、勇気のある人は自分の顔写真をPCから選択してアップロードすることもできます。私は勇気がないのでためしてません。

着飾りおわったらアバターの右下にある "Samba GLOBELEZA"を選ぶと、出来上がったアバターがサンバを踊ります。いやーグローボのアプリ開発力あなどれませんな‥

ちなみに "Copiar link" でリンクのコピー、"Compartilhar" で Facebook や Twitter でシェア、つまり公開できます。その勇気があれば、ですが。

正直このFlashアプリは微妙な感じですけど、同じくグローボサイトの2013カーニバル特設ページで提供しているこちらの解説はなかなか良いなと思いました:

"Como funciona uma escola de samba (em Lego)"
『エスコーラ・ジ・サンバのしくみ(LEGO版)』

グローボサイトへのリンク

ご存知の方も多いと思いますがリオやサンパウロのサンバ・パレード、あれはコンテストでチームが各々の持ち時間内で練り上げたパレードを行い、それを審査員が採点して順位を決めます(参考)。

なので適当に好き勝手にパレードしているわけではなく、チームは組織化されていて構成員には役割分担があります。役割ごとに"ポルタ・バンデイラ"やら"メストレ・サラ"やら"ハイーニャ・ダ・バテリア"やらといった色んな役職名があって、私も正直どれが何なんやらよく判ってないんですけども、それを非常にわかりやすくレゴブロックで解説してくれているのが上のページです。

説明はポルトガル語なので、言葉がわからないと説明用の教材として使うには難しいですけども、あちこちクリックして動く様子を見ればなんとなくイメージはつかめそうですし、特にレゴ好きの方には単に眺めてるだけでもけっこう面白いんじゃないでしょうか。
posted by blogsapo at 07:12 | Comment(0) | TrackBack(0) | ブラジル時事 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2013年02月08日

2013年のリオのカーニバルの日付はどうやって決める?

むかし中森明菜の歌で「リオの街はカーニバル〜♪銀の紙吹雪〜♪黒いヒトミの踊り子〜汗を飛びちらせ〜♪きらめく羽根飾り〜♪」なんてのがありましたが、世間的にいってブラジル・リオデジャネイロといえば類型イメージはとりあえずサンバカーニバルでしょう。日本だとフジヤマ・ゲイシャみたいなもんで、ブラジルならサッカー・サンバなわけです。

そういえばあの曲の題名って『MI AMORE』だったと思うんですけど、今にして思うとこれブラジルの公用語であるポルトガル語でもないし、スペイン語でもないし、なんだったんでしょうねあれ。イタリア語かな?

さてさて今年もカーニバルの季節がやってきました。私が住んでいる関西では5月ぐらいに神戸でサンバカーニバルやってたりしますが、本場のカーニバルはこの季節にやります。今日は近畿各地でも雪がちらついたりしてましたが、ブラジルは日本と季節が正反対なので今は暑い夏まっさかりです。

この2013年の現地のカーニバルは、明日2月9日(日本と半日の時差があります)から2月12日までがメイン日程となっておりますが、事情通の方はご存知かと思いますが毎年この日付は変わります。なぜ毎年変わるかというと、カーニバルはキリストの復活を祝うイースター、"復活祭"と関係あるからなんですね。

イースターをポルトガル語では"Páscoa"(パスコア)といいますが、『宣教活動の前にキリストさんは40日間も荒野で断食をされた』という聖書のお話に基づいて、パスコアの前の40日間悔い改めて禁欲生活する習慣があって(あるいはあった・・かも)、その苦行期間に入る前にドンちゃん騒ぎやって酒池肉林を楽しもう!!!というのがカーニバルの起源とされています。

禁欲に入る前にやりたい放題やっとこう、みたいな考えは基本ストイックなキリスト教の価値観的にどうなんだ・・?という気がしないではないですが、実際よくよく調べるとカーニバルは厳密にはキリスト教と無関係な古い春祭りにかこつけてハメをはずしてたのが現代にまで続く習慣となったものだそうで、カトリック教会とカーニバルは本来は無関係とするのが普通のようです(参考)。

さてこの40日の苦行期間が始まる初日を『灰の水曜日(Quarta-feira de cinza)』といいますが、カーニバルはその『灰の水曜日』より前の4日間が期間となります。

映画『黒いオルフェ』の主題曲でジョビンとヴィニシウス・ジ・モラエスのボサノバの名曲 "A Felicidade"(ア・フェリシダージ) の歌詞に

"A felicidade do pobre parece
A grande ilusão do carnaval
A gente trabalha o ano inteiro...
Pra tudo se acabar na quarta-feira."


『はなかい幸せはまるでカーニバルの大いなる幻影のよう、私たちは一年中働く‥‥
水曜には全部終わってしまうカーニバルのために』


と出てくる『水曜』はもちろんこの『灰の水曜日』を言っています。

というわけで『灰の水曜日』はイースターの日付より47日前、ということになります。

ん?ちょっとまって???40日なの??47日なの??どっちよ???と思いましたか?

はい、私も今回調べていてこのことに気がつきました。苦行期間(四旬節)は40日なんですが、日曜日は安息日と決まっているので苦行期間に含まないのです。なので苦行期間中の一週間ごとに1日休みがあって、週あたり6日ずつ足していくと40日のチャージを終えるまでに47日かかる計算になるわけです。

パスコア(イースター)の日付は太陰暦に基づいて『春分の日の後の最初の満月の次の日曜日』と定められていて毎年変わるため、そっから47日前の『灰の水曜日』、その前のカーニバルももちろんそれに合わせて毎年変わるわけですね(参考)。

今年は3月31日が『復活の日』になりますのでそこから計算するとまさに今年のカーニバルの日程表どおり、となります。
posted by blogsapo at 20:25 | Comment(0) | TrackBack(0) | ブラジル時事 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
スポンサードリンク
×

この広告は180日以上新しい記事の投稿がないブログに表示されております。